ホテル・旅館が押さえておきたい「Trip.com」の特徴と強み
訪日外国人旅行者が急速に戻りつつある今、インバウンド需要をどう取り込むかはホテルや旅館にとって最重要課題のひとつです。そのなかで注目すべきが、中国市場に圧倒的な強みを持つグローバルOTA「Trip.com」です。
Trip.comは中国最大級のオンライン旅行プラットフォームであり、宿泊予約に加えて航空券・鉄道・レンタカー・現地ツアーを一括手配できる利便性を提供しています。
さらに、WeChat PayやAlipayなどの主要決済に対応しているため、中国本土・香港・台湾の旅行者にとって「使いやすいOTA」として定着。訪日前から自然な導線で宿泊予約につながりやすいのが大きな特徴です。
一方で、国内旅行者への訴求力は弱く、中国依存度の高さも課題となります。
そこで本記事では、ホテル・旅館が押さえておくべきTrip.comの強みと注意点を整理し、インバウンド戦略に効果的に活用する方法を解説します。
Trip.comの基本概要

- 運営会社:Trip.com Group(本社:中国・上海)
- 掲載施設数:世界200以上の国・地域で約150万軒超
- 取扱商品:宿泊、航空券、鉄道、レンタカー、現地ツアー・アクティビティ
- 対応言語:20以上(日本語含む)
- 手数料体系:
- 基本手数料:12%
- プロモーション施策(ランキング上位表示など):+10%前後
ホテル・旅館が押さえておきたい「Trip.com」の特徴

1. 中国市場を中心とした圧倒的な顧客基盤
- 中国最大級のOTAであり、中国本土・香港・台湾からの訪日旅行者に非常に強い。
- WeChat・アリペイなど中国主要決済サービスと連携しており、利用ハードルが低い。
- 中国語圏の旅行者をターゲットにする宿泊施設には欠かせない存在。
2. 世界規模での拡大
- 欧米やアジア各国でもサービスを展開し、グローバルOTAとしての存在感を強化。
- 日本国内ではインバウンド需要を中心に利用されており、訪日旅行者の取り込みに直結。
- 特にコロナ後の中国市場回復に伴い、影響力は一層大きくなっている。
3. 多彩な旅行商品との連動
- 宿泊だけでなく、航空券・鉄道・レンタカー・現地ツアーなどをワンストップで予約可能。
- 「航空券予約+宿泊」の流れで自然に集客できる点はExpediaに近い強み。
- 中国発着便を利用する訪日旅行者にとって利便性が高い。
4. 強力なプロモーション力
- 中国国内での広告・SNS展開力が強く、訪日前の段階で予約が入りやすい。
- OTA内でのプロモーション機能を使うことで、検索上位表示や割引施策を打ちやすい。
- 費用負担は増えるが、中国人旅行者への露出効果は非常に高い。
5. インバウンド特化の強み
- 多言語対応ページを提供し、中国語以外にも欧米・アジアの旅行者をカバー。
- 日本国内OTAでは取り込みづらい中国市場を中心としたインバウンド需要に直結。
- 今後も訪日観光の回復に伴い、利用価値が高まると予測される。
宿泊施設にとってのメリット

- 中国市場を中心とした訪日外国人旅行者の獲得。
- 航空券・鉄道・レンタカー連動による高い利便性。
- 中国主要決済サービス対応で顧客の予約障壁を下げられる。
- OTA内プロモーション機能による露出強化。
- 世界規模での拡大基盤による幅広い集客。
注意点と戦略
- 手数料は12%〜最大20%近くに達する場合がある。
- 国内旅行者の利用は少なく、国内集客には不向き。
- 中国依存度が高いため、政治的リスクや市場動向に左右されやすい。
→ Trip.comは「中国・アジア市場特化のインバウンドチャネル」として活用し、国内OTAや欧米向けOTAと組み合わせるのが効果的。
まとめ
Trip.comは、
- 中国市場に強い圧倒的な顧客基盤
- 航空券や鉄道との連動による利便性
- 中国主要決済サービスとの連携
- プロモーション力とSNS展開
- インバウンド需要特化の集客力
を強みに持つ、中国・アジア市場に特化したグローバルOTAです。
楽天トラベルやじゃらんが国内利用者に、ExpediaやBookingが欧米利用者に強いのに対し、Trip.comは「中国市場×インバウンド集客」という独自のポジションで差別化されています。
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