本文へスキップ

システム

どの予約サイトが本当に儲かっているか、答えられますか|サイト別売上を可視化する方法

どの予約サイトが本当に儲かっているか、答えられますか|サイト別売上を可視化する方法

「うちで一番売上が大きい予約サイトは、どこですか」と聞かれれば、多くの施設が答えられると思います。では、「一番儲かっている予約サイトは、どこですか」と聞かれたら、どうでしょうか。

売上が大きいサイトと、儲かっているサイトは、必ずしも同じではありません。そして、この2つが違うことに気づかないまま、売上の大きいサイトに力を入れ続けてしまう施設は少なくありません。

この記事では、予約サイトごとの数字を、売上だけでなく、単価、宿泊日数、予約の入るタイミングなどの切り口で比べる方法を解説します。手数料や清掃の費用まで含めた考え方は、仮の数字で確かめます。

サイトコントローラーは、予約を束ねるが、数字を比べる場所ではない

サイトコントローラーは、複数の予約サイトの在庫と料金を一元的に管理してくれます。これは、運営の手間を大きく減らしてくれる、頼もしい仕組みです。

ただ、サイトコントローラーは、予約サイトごとの数字を比べて、どこに力を入れるべきかを教えてくれる場所ではありません。予約サイトごとの売上や単価を、同じ基準で並べて見るには、別の集計が必要です。

その集計を、予約サイトごとの管理画面から数字を拾って、表計算ソフトに手で並べている施設もあります。この作業は、月に一度でも、まとまった時間がかかります。そして、集計の基準がサイトごとに微妙に違うと、正確な比較にもなりません。

「売上が大きいサイト」=「儲かるサイト」ではない

売上が大きいサイトと、儲かるサイトのずれは、次の3つの要素から生まれます。

1. 平均単価が違う

同じ売上でも、単価が高いサイトは少ない部屋数で、単価が低いサイトは多い部屋数で、その売上を作っています。部屋数が多いほど、清掃やリネンなど、部屋が売れるたびにかかる費用も増えます。

2. 手数料の条件が違う

予約サイトの手数料は、サイトや契約によって条件が異なります。同じ売上でも、手数料が高いサイトは、手元に残る金額が少なくなります。

3. 予約の「質」が違う

宿泊日数の長さ、人数、予約の入るタイミングなども、サイトによって傾向が違うことがあります。連泊が多いサイトは、清掃の回数が少なく、効率が良い場合があります。直前に予約が入るサイトは、客室の空きを埋める役割を持つ場合があります。

仮の数字で、確かめてみる

説明のために、仮の数字を置きます。実在の施設や予約サイトの数字ではなく、考え方を見るための試算です。

ある月、サイトAとサイトBで、どちらも売上は400万円だったとします。

サイトA: 400室泊、平均単価10,000円。売上は4,000,000円。手数料率は仮に10%とすると、手数料は400,000円で、手数料を引いた残りは3,600,000円です。

サイトB: 500室泊、平均単価8,000円。売上は4,000,000円。手数料率は仮に15%とすると、手数料は600,000円で、手数料を引いた残りは3,400,000円です。

売上は、どちらも同じ400万円です。ですが、手数料を引くと、すでにサイトAのほうが20万円多く残っています。

さらに、部屋が売れるたびにかかる清掃やリネンなどの費用を、仮に1室泊あたり3,500円とします。

サイトAは400室泊なので、1,400,000円。手数料後の3,600,000円から引くと、2,200,000円が残ります。

サイトBは500室泊なので、1,750,000円。手数料後の3,400,000円から引くと、1,650,000円が残ります。

売上が同じでも、残る金額には55万円の差が出ました。しかも、サイトBのほうが、清掃する部屋は100室泊も多くなっています。現場の忙しさまで考えると、差はさらに広がります。

売上だけを見ていると、この2つのサイトは、同じ価値に見えます。ですが、実際の貢献は大きく異なります。

予約サイトを比べるときの、5つの切り口

では、予約サイトごとに、何を並べて見ればよいのでしょうか。最低限、次の5つがおすすめです。

  1. 売上と、全体に占める割合。 どのサイトが、どれだけの割合を占めているか。
  2. 平均単価。 同じ部屋でも、サイトによって売れる単価が違わないか。
  3. 宿泊日数。 1泊が中心か、連泊が多いか。
  4. 予約の入るタイミング(リードタイム)。 宿泊の何日前に予約が入っているか。
  5. 利用人数と部屋タイプ。 どのサイトで、どの部屋が、何人で売れているか。

この5つを並べて見ると、「このサイトは、単価は低いが、連泊が多い」「このサイトは、直前の予約が多く、空室を埋める役割を担っている」といった、サイトごとの性格が見えてきます。

集計の基準をそろえないと、比較は意味を持たない

予約サイトの数字を比べるとき、見落とされがちなのが、集計の基準です。同じ予約でも、何を基準に集計するかで、数字が変わります。

  • 宿泊日基準: 実際に泊まった日の売上として数える
  • チェックイン日基準: 到着した日の売上として数える
  • 申込日基準: 予約を受け付けた日の売上として数える

たとえば、月をまたぐ連泊があれば、宿泊日基準とチェックイン日基準では、月ごとの売上が変わります。予約を受け付けた月の数字を見たいのか、実際に泊まった月の数字を見たいのか。目的によって、使う基準は変わります。

大切なのは、比べるときに、基準をそろえることです。サイトごとに基準が違ったまま比べると、見かけ上の数字の差が、実態と食い違ってしまいます。

数字を見たあとに、何をするのか

数字を見て終わりにせず、次の行動につなげることが大切です。たとえば、次のような打ち手が考えられます。

  • 単価の高いサイトで、より多くの部屋を販売できないか検討する
  • 単価が低いサイトの販売枠を、閑散期だけに絞れないか検討する
  • 連泊の多いサイトに向けて、連泊のプランを充実させる
  • 直前の予約が多いサイトでは、空室を埋める役割として位置づける

どの打ち手が正解かは、施設ごとに異なります。ただ、数字が見えていなければ、そもそも打ち手を考える土台がありません。

「全部のサイトで、同じように売る」を見直す

数字を比べると、多くの施設で見えてくるのが、「すべての予約サイトで、同じ条件で売っている」という状態です。サイトコントローラーを使えば、在庫と料金を、すべてのサイトに同時に反映できます。便利である反面、サイトごとの特性を活かした売り方が、後回しになりがちです。

予約サイトごとに、お客さまの傾向は異なります。同じ部屋でも、あるサイトでは単価の高い部屋から売れ、別のサイトでは、低めの価格帯から売れることがあります。数字でその違いが見えてくると、「このサイトには、この部屋を多めに出す」「このサイトは、この時期だけ販売枠を絞る」といった、サイトごとの戦略を立てられます。

もちろん、細かく変えるほど、運営の手間は増えます。ですから、まずは数字を見て、大きな差があるところから手をつけるのが現実的です。小さな差に手間をかけるより、大きな差を見つけて対応するほうが、効果は大きくなります。

数字を見る頻度は、月に一度で十分

数字を見る頻度について、毎日見る必要はありません。予約サイトごとの傾向は、日々大きく動くものではないからです。月に一度、同じ手順で見る。これが、続けやすく、効果も出やすい頻度です。

月初に、前月の数字を、先ほどの5つの切り口で確認する。前の月や、前年の同じ月と比べる。変化が大きいところに印をつけ、理由を一言メモしておく。この繰り返しで、施設ごとの傾向が少しずつ見えてきます。

大切なのは、毎回同じ手順で、同じ形の数字を見ることです。見るたびに表の作り方が変わると、比較ができなくなります。同じ形で数字が出てくる仕組みがあることが、続けるための条件です。

予約管理ダッシュボードの売上分析

私たちAKSの予約管理ダッシュボードの売上分析は、ここまで説明した切り口を、期間を選ぶだけで一覧できるようにしています。

売上、平均客室単価(ADR)、稼働率、1室あたり売上(RevPAR)を表示します。そして、予約サイト別の割合、月別、曜日別、人数別、部屋タイプ別の内訳を見られます。

集計の基準は、宿泊日、チェックイン日、申込日から選べます。予約サイト、部屋タイプ、利用人数での絞り込みもできます。さらに、予約が宿泊の何日前に入っているかを示すリードタイムの分布と、宿泊日数の分布も確認できます。

数字は、CSVで保存することもできます。表計算ソフトに取り込んで、独自の分析を重ねることも可能です。

注意:手数料は、別に当てはめて考える

ここで、ひとつ注意があります。ダッシュボードの売上分析が示すのは、売上、単価、稼働率といった数字です。予約サイトごとの手数料までは計算しません。

そのため、「手元に残る金額」まで比べたい場合は、ダッシュボードで出した予約サイトごとの売上に、それぞれの手数料の条件を当てはめて考えることになります。先ほどの仮の数字のような計算を、自分の施設の数字で行うイメージです。

今のサイトコントローラーはそのままで

ダッシュボードは、サイトコントローラーや予約サイトの設定を変えずに使えます。予約データをファイルで取り込む方式で、PMSを入れる必要もありません。

なお、現在対応しているサイトコントローラーは「ねっぱん!」です(2026年9月時点の製品ページの記載)。他のサイトコントローラーをお使いの場合は、対応の可否をお問い合わせください。

予約サイト別の数字の見方を棚卸しするチェックリスト

今の運用が、次の点を満たしているか確認してみてください。

  • 予約サイトごとの売上と、全体に占める割合を、すぐに答えられるか
  • 予約サイトごとの平均単価を、把握しているか
  • 予約サイトごとの手数料の条件を、整理できているか
  • 手数料と清掃などの費用を引いたあとの金額を、比べたことがあるか
  • 予約サイトごとの宿泊日数や、予約の入るタイミングを把握しているか
  • 集計の基準(宿泊日・チェックイン日・申込日)を、そろえて比べているか
  • 数字を見たあと、販売の方針を見直す機会があるか

答えに迷う項目が多いなら、数字の見方を整える価値があります。

まとめ

売上が大きい予約サイトが、最も儲かっているサイトとは限りません。単価、手数料、宿泊日数、予約の入るタイミングなどによって、同じ売上でも、手元に残る金額や現場の負担は大きく変わります。

予約サイトごとの数字を、同じ基準で、複数の切り口から並べて見る。その土台があって初めて、どのサイトに力を入れるべきかを、感覚ではなく数字で判断できます。今のシステムを変える必要はありません。

予約サイトごとの数字を、手軽に比べたい施設さまへ

株式会社AKSは、宿泊施設の現場業務を効率化する「予約管理ダッシュボード」を提供しています。今お使いの予約サイトやサイトコントローラーはそのまま、現場の作業だけを楽にする仕組みです。

機能の詳細は予約管理ダッシュボードのページでご確認いただけます。初期導入5万円(税抜)・月額9,800円(税抜)から始められ、AKSホテルサポート契約中の施設さまは月額無料です。

「うちの予約データで、どこまで分かるのか知りたい」という段階でも構いません。現状の集計方法をお聞きしたうえで、無理のない範囲からご提案します。

Share X Facebook LINE

More Knowledge

記事を探す

キーワードで探す

アーカイブ

Contact

まずは、今の販売状況をお聞かせください。

  • 相談無料・導入を決めていなくてもOK
  • 通常1〜2営業日以内にご返信
  • 全国どこでもオンラインで対応

無料相談のお申し込み

フォームにご記入いただくと、担当者からご連絡します。

無料で相談する info.aks@advanced-knowledge-solutions.com
無料で相談する 料金を見る