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客室稼働率(OCC)・客室平均単価(ADR)・RevPARとは?ホテル経営に欠かせない3大指標

ホテルや旅館の経営において、「いかにして売上を伸ばし、収益を最大化するか」は永遠のテーマです。
その答えを導き出すカギとなるのが 「客室稼働率(OCC)」「客室平均単価(ADR)」「RevPAR」 の3つの指標です。

一見ただの数字に思えるこれらの数値は、実は経営の“健康診断”とも言える存在。
正しく理解し活用することで、繁忙期・閑散期を問わず安定した収益を実現できるようになります。

本記事では、それぞれの指標の意味や計算方法に加え、実際の経営にどう役立つのか、活用のポイントまでわかりやすく解説します。

1. 客室稼働率(OCC)とは?

客室稼働率(Occupancy Rate, OCC)とは、販売可能な客室のうち、実際に宿泊客が利用した割合を表す数値です。

一般的に「オキュパンシー」と呼ばれることもあります。

計算式

客室稼働率(OCC)=宿泊利用された客室数 ÷ 販売可能な客室数


100室のホテルで、そのうち50室が宿泊利用された場合:
50 ÷ 100 = 0.5(=50%)

つまり客室稼働率は50%ということになります。

特徴と傾向

  • ゴールデンウィークや夏休みなど大型連休は稼働率が高まる。
  • オフシーズンや平日は稼働率が下がる傾向にある。

このため、施設の現状把握や今後の販売戦略を考える上で、稼働率の変動を日別・月別に確認することが重要です。

2. 客室平均単価(ADR)とは?

客室平均単価(Average Daily Rate, ADR)は、1室あたりの平均販売額を示す指標です。売上の合計額を稼働した客室数で割って算出します。

計算式

客室平均単価(ADR)=売上合計額 ÷ 宿泊利用された客室数


売上合計額が1,000,000円(100万円)、宿泊利用された客室数が100室の場合:
1,000,000 ÷ 100 = 10,000円

この場合、ADRは1室あたり1万円となります。

特徴

  • 宿泊プランや部屋タイプによって料金は変動するが、ADRはあくまで「平均値」として把握する。
  • 高級宿泊施設ではADRが高くなる傾向がある。
  • 割引販売や特別プランの影響も直ちに反映される。

3. RevPAR(レヴパー)とは?

ホテル経営において欠かせない指標のひとつが RevPAR(レヴパー) です。
これは先に紹介した OCC(客室稼働率)ADR(客室平均単価) と密接に関係しており、宿泊施設の「収益性」をよりリアルに把握することができます。

RevPARとは?

RevPAR(Revenue Per Available Room) とは、販売可能な客室すべてを対象に算出する「1室あたりの収益額」です。
つまり、実際に利用された部屋 だけではなく、空室も含めて収益力を測るのがポイントです。

ADRとの違いをわかりやすく

「ADRとRevPARの違いがよくわからない…」という方も少なくありません。
そこで、両者を比較してみましょう。

  • ADR(客室平均単価)
    → 実際に利用された客室の平均価格を示す指標。
    たとえば1万円の部屋が10室あった場合、1室しか利用されなくても、10室すべて埋まっても、ADRは同じ「1万円」になります。
  • RevPAR(1室あたりの収益額)
    → 空室を含めたすべての客室を基準に計算する指標。
    同じ条件で1室しか利用がなければ、RevPARは「1,000円」にしかなりません。

つまり、ADRは「部屋単価の平均」を示すのに対し、RevPARは「実際にどれだけ稼げたか」を表す数値だといえます。

RevPARの計算方法

RevPARには2つの計算方法があります。

【方法1】OCCとADRを掛け合わせる

RevPAR = ADR × OCC


ADRが10,000円、OCCが50%(0.5)の場合
10,000 × 0.5 = 5,000円

→ RevPARは5,000円となります。

【方法2】売上総額を販売可能客室数で割る

RevPAR = 宿泊による売上合計 ÷ 販売可能な客室数


販売可能客室数100室、売上合計が500,000円の場合
500,000 ÷ 100 = 5,000円

→ RevPARは同じく5,000円となります。

RevPARを重視すべき理由

RevPARが重要なのは、OCC(稼働率)とADR(単価)の両方のバランスを反映するためです。

  • 料金を高く設定すればADRは上がるが、OCCが下がるリスクあり。
  • 料金を安くしすぎればOCCは上がるが、ADRが下がり収益が減少。

どちらか一方の指標に偏って経営判断をしてしまうと、かえって収益性が悪化する可能性があります。
そのバランスを客観的に示してくれるのがRevPARです。

つまり、RevPARを定期的に確認することで、単なる「稼働率の高さ」や「単価の高さ」ではなく、本当に収益性の高い経営ができているかどうかを判断できるのです。

👉 このように、OCC・ADR・RevPARは単なる数字ではなく、宿泊施設の収益を最大化するための“経営の羅針盤”です。
日々の数値を確認し、戦略的に改善していくことが、ホテル・旅館経営の成功に直結します。

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