【インバウンド集客】欧米豪の旅行者を惹きつけるマーケティングツールとは?
かつて日本を訪れる外国人観光客といえば、アジア圏からの旅行者が大半を占めていました。ところが近年は欧米やオーストラリアからの旅行者が急増し、観光庁の統計でもその存在感は年々高まっています。
さらに彼らは平均宿泊日数が長く、旅行消費額も高い傾向があるため、ホテルや旅館にとっては 「獲得できれば大きな売上につながる市場」 なのです。
しかし、欧米豪の旅行者は日本人やアジア圏の旅行者とは情報収集の方法が異なります。旅行計画を立てるとき、多くの人がまず開くのは トリップアドバイザー(Tripadvisor)。
口コミを読み込み、ランキングを参考にし、比較検討を行ったうえで宿泊先を決めるスタイルが一般的です。つまり、欧米豪市場を狙うなら、このプラットフォーム上で自施設がどのように見えているかが勝負を分けるといっても過言ではありません。
「口コミは怖いから…」「情報が古いまま放置している」──そんな理由でトリップアドバイザーを軽視する宿泊施設も少なくありませんが、それは非常にもったいないこと。
なぜなら、旅行者にとってトリップアドバイザーは “最初に出会う窓口” であり、ここで好印象を持たれるかどうかが予約の可否を大きく左右するからです。
本記事では、トリップアドバイザーの特徴や利用者の行動パターン、宿泊施設にとってのメリット・デメリット、そして販促に活用できる有料機能まで徹底解説します。欧米豪の訪日客を効果的に取り込みたいと考える宿泊施設の担当者に向けて、具体的な活用ポイントをご紹介します。
欧米豪の集客する方法

欧米豪(アメリカ・カナダ・オーストラリア・イギリスなど)の旅行者は、アジア圏の旅行者に比べて 宿泊費や旅行消費額が高い ことが特徴です。
観光庁の統計でも、欧米豪の訪日客は一人あたりの旅行支出が平均20万円を超えるケースも多く、宿泊費への支出も大きな割合を占めています。
さらに、日本政府観光局(JNTO)の「訪日旅行データハンドブック2023」によれば、欧米豪の旅行者が海外旅行を計画する際に最も多く利用している情報源は トリップアドバイザー。利用率は 30〜40% に達し、他の媒体を大きく上回っています。
つまり、この層を取り込むためには 「自施設がトリップアドバイザー上でどう見えているか」 が極めて重要であり、軽視できない戦略的な販路といえます。
トリップアドバイザーとは?
トリップアドバイザーは、世界最大規模を誇る旅行口コミプラットフォームです。
- 対応エリア:49か国・地域
- 対応言語:28言語
- 口コミ数:累計8億8,000万件以上
- 対象カテゴリ:宿泊施設、レストラン、観光地、ツアー・体験
単なる「ホテル口コミサイト」ではなく、旅の全プロセスをカバーする情報基盤 として利用されています。旅行者は「旅マエ」には宿泊先を探し、「旅ナカ」には周辺のレストランや観光地を検索し、さらに「旅アト」には口コミを投稿する──この循環が世界中で日常的に行われているのです。
旅行者はどう使っているのか?
旅行者がトリップアドバイザーを使う目的は、大きく3つに整理できます。
① 情報収集
旅行者はまず口コミやコラムを通じて、行きたい場所や宿泊先の候補を探します。現地のレストランや観光地検索も可能で、特に「まだ目的地が決まっていない層」にも強くアプローチできます。
② 比較検討
検索結果はランキング形式で表示され、同時にOTA(Booking.com・Expedia・Agodaなど)の価格も一覧比較可能です。つまり旅行者は 口コミ評価+価格 を基準に「ここに泊まろう」と意思決定を行います。
③ 予約
ツアーやアクティビティはサイト内で直接予約が可能。さらに「インスタントブッキング」機能を導入している宿泊施設なら、トリップアドバイザー経由で直接予約を獲得できます。
👉 まさに 「TripをAdvisorする」=旅の意思決定を支援するプラットフォーム といえます。
宿泊施設にとってのメリット
トリップアドバイザーを活用することで得られる主なメリットは次の通りです。
- 世界中の旅行者にリーチできる
欧米豪の旅行者を中心に、インバウンド市場での認知拡大に直結。 - 登録が簡単
OTAのような複雑な契約は不要。メールアドレス登録だけでページ作成が可能。 - 業界トレンドを把握できる
トリップアドバイザーは独自の調査レポートや旅行トレンドを発信しており、競合や市場の変化を知る手がかりになります。
👉 単なる集客チャネルとしてだけでなく、「情報発信+市場調査ツール」 としても活用できる点が大きな魅力です。
無料掲載と有料販促機能
トリップアドバイザーの基本掲載は無料で、施設情報や口コミは誰でも閲覧できます。
しかし、競合と差別化し、欧米豪の旅行者にしっかりアピールするには 有料オプションの活用 が効果的です。
✅ ビジネスアドバンテージ
施設ページを拡張できるプレミアム機能。
主なメリットは以下の通りです。
- 写真や動画をカルーセル形式で掲載可能(視覚訴求力UP)
- 自社HP・電話・メールアドレスを表示し、直接予約へ誘導
- お気に入りの口コミを固定表示できる
- 特典や割引を目立たせるプロモーション機能
- 競合施設との比較データ(アクセス数・ランキング推移など)が入手可能
👉 OTAの広告枠に投資するよりも「ブランディング強化+直接予約獲得」の両立が狙える点が大きな魅力です。
✅ インスタントブッキング
旅行者がトリップアドバイザー上で直接予約できる機能。
契約プランによって「直接予約ボタン」が表示される頻度が変わります。
- 手数料15%:2回に1回の頻度で表示
- 手数料12%:4回に1回の頻度で表示
👉 宿泊が発生した時点で手数料が発生する「成果報酬型」なので、無駄な広告費がかかりません。OTA経由よりも自社予約に近い形で集客できるのがポイントです。
✅ スポンサー提供枠
検索結果の最上位に広告として表示される仕組み。
露出効果が高く、新規ユーザーの認知拡大に直結します。
ただし注意点として、ページ内容が不十分だと「アクセスは増えるが予約につながらない」 というリスクも。
導入前に写真や口コミ対応を整えておくことが必須です。
情報管理の重要ポイント
施設ページを有効に活用するには、基本的な情報管理が欠かせません。特に次の3つは優先度が高い項目です。
- 写真管理
欧米豪旅行者は日本人以上に「設備」を重視します。大浴場やシャワーブース、ウォシュレット、館内の清潔感は大きなアピールポイント。外国語表記の案内があれば、必ず写真で伝えましょう。 - 口コミ返信
ポジティブな口コミには感謝を、ネガティブな口コミには誠実な改善姿勢を。旅行者は口コミ内容だけでなく「施設の対応力」も判断材料にしています。 - 施設情報更新
誤った住所や古い設備情報が掲載されたままだと大きな機会損失に。必ず定期的にチェックして正しい情報を維持しましょう。
人気ランキングの仕組みと上位表示のコツ
トリップアドバイザー内のランキングは、以下の4要素で決まります。
- 評価(スコア):高評価口コミの割合
- 投稿時期:新しい口コミが重視される
- 件数:口コミ数が多いほど信頼度が高まる
- 一貫性:評価にバラつきが少ないほど上位表示されやすい
👉 つまり、「質・量・鮮度・安定感」 がカギです。
まとめ
「口コミが怖いから」と敬遠する声もありますが、トリップアドバイザーは世界的に見ても欧米豪の旅行者に最も利用されている媒体です。
オーナー登録を行えば誤情報や悪質な口コミは修正・対応が可能。むしろ、ここを軽視することが 最初の接点で機会損失を生む リスクにつながります。
欧米豪の旅行者は「レビューを読み込む層」であり、良質な評価を得れば高い宿泊単価にもつながります。
トリップアドバイザーは単なる口コミサイトではなく、インバウンド戦略における最前線のマーケティングツール として捉えるべきでしょう。
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