ホテル・旅館が押さえておきたい「Airbnb」の特徴と強み
近年、宿泊予約市場の選択肢は急速に多様化し、旅行者のニーズも「泊まる場所」から「滞在そのものの体験」へと広がっています。その流れのなかで、民泊や長期滞在、体験型旅行に強みを持つOTAが「Airbnb」です。
世界220以上の国と地域に展開し、700万件を超える施設や物件を掲載するAirbnbは、従来のホテル・旅館予約サイトとは一線を画した存在です。
特に「暮らすように旅する」スタイルを求める欧米旅行者や若年層に強く支持され、インバウンド集客や新しい顧客層の開拓に有効なプラットフォームとなっています。
また、宿泊に加えて現地のアクティビティや体験を予約できる「Airbnb Experiences」により、施設の魅力と地域資源を結びつけることが可能です。
一方で、日本では「民泊イメージ」が根強く、ホテル・旅館が活用するには戦略的な位置づけが必要です。
本記事では、ホテル・旅館が知っておくべきAirbnbの強みと注意点を整理し、新しい市場を取り込むための活用ポイントを解説します。
Airbnbの基本概要

- 運営会社:Airbnb Inc.(本社:米国サンフランシスコ)
- 掲載施設数:世界220以上の国・地域に700万件超(ホテル・旅館だけでなく民泊、別荘、長期滞在物件も含む)
- 取扱商品:民泊、バケーションレンタル、ホテル、体験プログラム
- 対応言語:60以上
- 手数料体系:
- ホスト(施設側)負担:基本3〜15%(契約プランによる)
- Airbnbが旅行者から徴収するサービス料:5〜14.2%
ホテル・旅館が押さえておきたい「Airbnb」の特徴

1. 民泊・長期滞在市場で圧倒的シェア
- Airbnbはもともと「民泊」プラットフォームとして誕生し、一般住宅や空き家を活用した宿泊市場を開拓。
- 現在もホテルや旅館に加え、一棟貸し・アパートメント・長期滞在に強い。
- 「暮らすように泊まる」スタイルを求める旅行者に人気。
2. 世界的なブランド認知度
- グローバルOTAのなかでも特にブランド力が高く、若年層・個人旅行者から支持される。
- 公式アプリは使いやすく、リピーター利用も多い。
- コロナ禍以降は国内旅行・ワーケーション需要にも対応。
3. インバウンド集客力
- 世界220以上の国と地域で展開し、欧米圏の旅行者に強い。
- 日本のホテル・旅館も掲載でき、インバウンド需要を取り込むチャネルとして有効。
- 特に長期滞在やグループ旅行での利用率が高い。
4. 体験プログラムの提供
- Airbnbは「宿泊」だけでなく、現地のアクティビティ・体験(Airbnb Experiences)も販売。
- 宿泊と体験を組み合わせることで、旅行者にとって独自性の高い滞在が可能。
- 地域の観光資源と連動させやすい。
5. 柔軟な掲載と手数料体系
- 登録施設の種類が幅広く、個人宅から高級ホテルまで掲載可能。
- ホスト手数料は比較的低め(3〜15%)だが、利用者へのサービス料が別途上乗せされる点に注意。
- OTAというより「マーケットプレイス」に近い特徴を持つ。
宿泊施設にとってのメリット

- 民泊・長期滞在市場に強いため、新たな顧客層を開拓可能。
- 欧米を中心としたインバウンド旅行者を獲得できる。
- ブランド認知度が高く、若年層の利用率が高い。
- 体験プログラムと連動した差別化が可能。
- 柔軟な掲載形態により、小規模宿から高級ホテルまで対応可能。
注意点と戦略
- 日本国内では「民泊」のイメージが強く、ホテル・旅館利用者層との親和性が低い場合もある。
- サービス料が旅行者負担になるため、価格競争力が下がる可能性。
- 法規制や地域ルールの影響を受けやすい。
→ Airbnbは「長期滞在・欧米インバウンド・体験型旅行」に強いOTAとして位置づけ、自社サイトや国内OTAと併用するのが効果的。
まとめ
Airbnbは、
- 民泊・長期滞在市場での圧倒的シェア
- 世界的ブランド認知度と若年層支持
- 欧米を中心としたインバウンド集客力
- 体験プログラムとの組み合わせによる差別化
- 柔軟な掲載と低めのホスト手数料
を強みに持つ、宿泊市場の新しい形を牽引するプラットフォームです。
楽天やじゃらんが国内需要、ExpediaやTrip.comが特定地域のインバウンドに強いのに対し、Airbnbは「民泊・長期滞在・体験型旅行」という独自分野」で差別化されています。
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