楽天トラベル・じゃらんの掲載順位が下がった理由|OTA運用代行で復活させた実例
「先月まで検索結果の5位に表示されていたのに、今月は20位以下に下がってしまった」
「何も変わっていないのに、予約が激減している」
こうした悩みを抱える小規模旅館・ホテルは、実は非常に多いです。
OTA(オンライン旅行代理店)上での掲載順位は「目に見えない力」によって、日々変動しています。
その変動の仕組みを理解しなければ「なぜ下がったのか分からない」という状態に陥り、対策も立てられません。
この記事では、楽天トラベルとじゃらんの掲載順位が下がる「本当の理由」を解説し、さらに「実際に順位を復活させた実例」を通じて「具体的な復活戦略」をお伝えしていきます。
なぜ、OTA上での掲載順位は下がるのか
まず、根本的な理由を理解することが重要です。
OTAの掲載順位を決めるアルゴリズムの基本原理
楽天トラベル、じゃらんを含む、ほぼすべてのOTAは「同じ基本原理」で掲載順位を決めています。
それは以下の通りです。
「売れている施設を上位に、売れていない施設を下位に」
これは一見「当たり前」に思えるかもしれませんが、この原理の前には「予約ユーザーの満足度を最大化する」という大前提があります。
つまり、OTAの立場からすると「売上が多い施設 = ユーザーが選んでいる施設 = ユーザーが満足している施設」という評価につながり、それを上位表示することで「より多くのユーザーを獲得できる」という考え方なのです。
掲載順位が下がる「具体的な5つの理由」
では、実際に掲載順位が下がるのは、どのような理由によるものでしょう。
理由1:直近の予約数(売上)が減少している
最も直接的な理由は「過去1~3ヶ月の予約数が減少している」ということです。
OTAのアルゴリズムは「最新の売上データ」を最も重視するため、いかに過去の評判が良くても「最近売上が落ちている」という状況は、すぐに掲載順位に反映されます。
例えば、以下のような状況が考えられます。
「去年は月50件の予約があったが、今年は月30件に減少」→ 掲載順位が低下
「3ヶ月連続で予約数が右肩下がり」→ 掲載順位が急落
「特定の時期に予約がゼロ」→ その時期の検索結果から消える可能性
理由2:クチコミへの対応が遅い、または対応していない
OTA上のクチコミへの「返信対応」は、単なるカスタマーサービスではなく「SEO対策」です。
クチコミへの丁寧な返信がある施設は「施設がアクティブに運営されている」というシグナルをOTAに与え、逆に「クチコミに返信していない施設」は「施設が放置されている」というシグナルになります。
特に「低評価クチコミへの返信」は重要です。
低評価に対して「改善を約束する返信」がある施設は「顧客の声を聞いている施設」と評価され、逆に「低評価を放置している施設」は「問題を無視している施設」と評価されます。
実例として「低評価クチコミへの返信を開始してから、掲載順位が5位上昇」という事例も報告されています。
理由3:写真・説明文が最新でない、または不十分
ユーザーが宿泊を判断する際に「最も重視する情報」は「写真」です。
しかし、多くの小規模旅館では「3年前に撮った写真がそのまま使われ続けている」という状況が生じています。
OTAは「古い情報が掲載されている施設」に対して「ユーザーの期待と実際がズレる可能性が高い」と判断し、掲載順位を低下させることがあります。
また「説明文が不十分」「客室の特徴が明確でない」という施設も、ユーザーからのクリック率が低くなり、結果として掲載順位が低下します。
理由4:価格が競合施設より割高に見える
OTAの検索画面では「同じカテゴリーの複数の施設」が並んで表示されます。
その際、ユーザーは「似たような施設なら、安い方を選ぶ」という傾向があります。
もし、あなたの施設が「機能や雰囲気は競合施設と同等なのに、価格だけ高い」という状況が続けば「ユーザーのクリック率が低下」し、結果として「掲載順位が低下」します。
理由5:レビュー(評価スコア)が低下している
クチコミの「数」だけでなく「質」(評価スコア)も、掲載順位に大きく影響します。
例えば「クチコミ数が50件で平均4.5点」と「クチコミ数が50件で平均3.8点」では、後者の掲載順位が低くなります。
新しい低評価クチコミが立て続けに投稿された場合「評価スコアが急落」し、掲載順位も同時に低下する可能性があります。
実例1:楽天トラベルで掲載順位が「20位以下→5位」に復活した中堅ホテルの事例
では、具体的に「掲載順位が下がった原因」を特定し「復活させた」という実例を見ていきましょう。
施設の概要
客室数:25室の中堅温泉ホテル
所在地:山梨県の観光地
従業員数:10名
年間売上:約3,000万円
掲載順位低下のきっかけ
2ヶ月前から「楽天トラベルでの掲載順位が急落」し、それまで「5位付近」だった順位が「20位以下」に低下。
それに伴い、楽天経由の予約が「月50件」から「月30件」へと40%減少しました。
経営者は「何が原因か分からない」という状況に陥り、困惑していました。
原因究明のプロセス
OTA運用代行業者が「データ分析」を実施し、以下の問題点を特定しました。
問題点1
クチコミへの返信が「4ヶ月間未対応」
最後のクチコミ返信が4ヶ月前で、その後「新しく投稿されたクチコミ」が7件あるのに、全く返信されていない状況でした。
問題点2
写真が古い
客室の写真が「2年前に撮影されたもの」で、その後のリニューアルが反映されていませんでした。
特に「浴室リニューアル」「照明改善」などが、写真に反映されていません。
問題点3
説明文が不正確
「露天風呂付き」と説明されているが、実は「景色の良い大浴場」であり、「露天風呂は別」という不正確な説明がなされていました。
問題点4
競合施設との価格差
同じエリアの同規模施設が「10,000円」で設定している中で、この施設は「12,000円」という価格設定が継続されており「割高に見える」という状況が生じていました。
具体的な改善施策と実施期間
施策1
クチコミ未対応分の一括返信(実施期間:1週間)
4ヶ月間未対応だった7件のクチコミに対して「丁寧な返信」を一括実施しました。特に「低評価クチコミ」に対しては「ご指摘ありがとうございます。今後改善させていただきます」という前向きな返信をしました。
施策2
写真の撮り直し(実施期間:2週間)
プロの写真家に依頼し「リニューアル後の客室」「改善された浴室」「最新の設備」などの新しい写真を撮影し、楽天トラベル上にアップロードしました。
特に「スマートフォンの画面で見やすい写真」「室内の広さを感じられるパノラマ撮影」といった「ユーザー視点」での写真配置にこだわりました。
施策3
説明文の修正(実施期間:3日)
不正確な説明を修正し「露天風呂はありませんが、眺望の良い大浴場があります」と正確に説明しました。
また「最近リニューアルしました」という情報を追加しました。
施策4
競争力ある価格への調整(実施期間:1ヶ月)
競合施設の価格調査を実施した上で「同等の施設との価格差を解消」するため、当面は「10,500円」に価格を調整しました。
改善後の変化(実施から3ヶ月経過時点)
掲載順位:20位以下 → 5位に復活
予約数:月30件 → 月45件(+50%増加)
クチコミ数:30件 → 40件(+33%増加)
クチコミ評価:4.2点 → 4.5点に上昇
楽天トラベル経由の売上:120万円 → 180万円に増加(+60万円)
月額OTA運用代行費用:10万円
投資対効果:60万円のリターンに対して、月額10万円の投資であるため、初月で投資を回収し、2ヶ月目以降は利益に直結
この事例から学べる教訓
この事例の最も重要なポイントは「複数の小さな問題が、同時に掲載順位を低下させていた」ということです。
「クチコミ未対応だけが問題」「写真が古いだけが問題」ではなく「複数の問題が同時に存在」していたため、掲載順位が急落していました。
逆に言えば「これら複数の問題を同時に解決する」ことで「掲載順位が一気に回復」したわけです。
このため「原因を一つだけ推測して対策する」のではなく「データに基づいて複数の問題点を特定し、複数の施策を同時に実施する」ことが重要なのです。
実例2:じゃらんで掲載順位が「30位→8位」に回復した小規模旅館の事例
次に、じゃらんでの掲載順位回復事例を見ていきましょう。
施設の概要
客室数:12室の小規模温泉旅館
所在地:長野県の温泉地
従業員数:4名(経営者含む)
月間売上:約200万円(OTA経由が約150万円)
掲載順位低下の原因分析
じゃらん上での掲載順位が「8位」から「30位」に低下し、月間予約が「40件」から「25件」に減少していました。
経営者は「新しい競合施設ができたから」と推測していましたが、実際の原因分析により、以下の問題が判明しました。
問題点1
予約直後のゲスト対応が「返信なし」で放置されている
ゲストから「チェックイン時間の変更」「アレルギー対応」などの問い合わせメッセージが、3日以上返信されないまま放置されていました。
OTA上では「問い合わせへの返信速度」も「施設の対応品質」を判定する要素の一つであり、これが低下していました。
問題点2
客室の説明が「曖昧」
「古風な和室」という説明だけで「客室の広さ」「アメニティ」「眺望」といった具体的な情報が不足していました。
問題点3
クチコミのポジティブコメントへの返信も「定型的」
良いクチコミに対しても「ありがとうございます」だけという定型的な返信で「本当に読んでいるのか」という疑問を持たせていました。
改善施策
施策1
問い合わせ対応の「24時間以内返信ルール」を設定
スタッフの数が少ないため「当番制」で対応する仕組みを作り「24時間以内に必ず返信する」というルールを設定しました。
施策2
客室説明の詳細化
「古風な和室」から「リニューアル済みの8畳和室、眺望は山側、館内にはWi-Fi完備、アメニティは高級ブランド」というように、具体的で詳細な説明に変更しました。
施策3
クチコミ返信の「パーソナライズ」
「ありがとうございます」だけでなく「〇〇さんご指摘の〇〇についてのご感想をいただき、ありがとうございます。今後も改善してまいります」という「個別対応的な返信」に変更しました。
改善後の結果(実施から2ヶ月経過時点)
掲載順位:30位 → 8位に回復
予約数:月25件 → 月35件(+40%増加)
じゃらん経由の売上:約75万円 → 約105万円に増加(+30万円)
楽天トラベル・じゃらんの掲載順位が「実は複数の要因で決まる」という認識の重要性
これまでの事例から分かることは「掲載順位低下には複数の理由が存在し、複数の理由を同時に改善する必要がある」ということです。
楽天トラベルの掲載順位を決める主要要因(優先度順)
1位:直近3ヶ月の売上・予約数
2位:クチコミ対応速度と返信の質
3位:写真・説明文の充実度
4位:クチコミ総合評価スコア
5位:価格競争力
6位:広告投資(ボーナスプログラム等への参加)
じゃらんの掲載順位を決める主要要因(優先度順)
1位:直近3ヶ月の売上・予約数
2位:ユーザー対応速度(問い合わせ返信速度)
3位:クチコミ対応と返信品質
4位:写真品質と説明文の充実度
5位:クチコミ総合評価スコア
6位:価格競争力
注目すべきは「両OTA共通して、直近の売上が最優先」という点と「それに続いて、ユーザー対応の速度と質が重視される」という点です。
掲載順位が下がった場合の「復活戦略」ステップバイステップ
もし、あなたの施設の掲載順位が下がった場合、以下のステップで復活を目指しましょう。
ステップ1
原因データの収集(実施期間:1週間)
「何が理由で掲載順位が下がったのか」を推測ではなく「データに基づいて」判定することが最重要です。
収集すべきデータ:
過去3ヶ月の予約数推移:いつから予約が減少したのか
クチコミの投稿日と返信日:返信されていないクチコミはないか
写真の撮影日:古い写真が使われていないか
競合施設との価格比較:相対的に割高になっていないか
問い合わせメッセージの返信状況:未返信メッセージはないか
ステップ2
「複数の改善施策」の同時実施計画を立案(実施期間:1週間)
データを分析した上で「どの要因が最も影響度が大きいか」を判定し「優先度順に改善施策」を立案します。
ポイント:「一つの改善」ではなく「複数の改善を並行実施」することで、より早い回復が期待できます。
ステップ3
クチコミ対応の徹底(実施期間:即座)
最も効果が早い施策は「未対応クチコミへの返信」です。
「4ヶ月以上返信されていないクチコミ」がある場合は「一括返信」をお勧めします。
ステップ4
写真・説明文の更新(実施期間:2~4週間)
古い写真がある場合は「新しい写真」に置き換えます。
特に「リニューアル部分」「改善部分」を強調した写真配置にこだわります。
ステップ5
価格調整の検討(実施期間:1ヶ月)
競合施設との価格差を分析し「相対的に割高」であれば「当面は競争力のある価格」に調整することを検討します。
ステップ6
データモニタリング(実施期間:継続)
月1回「掲載順位」「予約数」「クチコミ数」「クチコミ評価」をモニタリングし「改善の効果測定」を実施します。
回復期間の目安
軽度な低下(20位程度の順位低下):2~3ヶ月で回復
中程度の低下(30位程度の順位低下):3~4ヶ月で回復
重度な低下(50位以下への低下):4~6ヶ月で回復
よくある「間違った対応」とその落とし穴
掲載順位が下がった際に「直感的に取りがちな対応」の中には「逆効果」になるものもあります。
間違った対応1
「とにかく安く売る」という価格大幅値下げ
「順位が下がったから、安くして予約を増やしたい」という判断で「10,000円を5,000円に下げる」というような大幅値下げをする施設がいます。
しかし、このアプローチは「短期的には予約が増えるかもしれませんが、長期的には施設のブランドが損傷」します。また「他のOTAでも価格が下がり」、全体的な利益率が低下します。
より推奨される方法は「価格をわずかに調整しながら(例:10,000円→9,500円)、その他の要因を改善する」というアプローチです。
間違った対応2
「定期的な広告投資」に多額の資金を投じる
OTA運用代行業者や広告代理店から「ボーナスプログラムに参加すると順位が上がる」といった提案を受け「毎月10万円の広告費」を投じるケースがあります。
確かに広告投資は効果的ですが「基本的な改善(クチコミ対応、写真更新など)」を実施せずに「広告だけに頼る」というアプローチは「非効率」です。
推奨される方法は「基本的な改善を先に実施」した上で「必要に応じて広告投資も検討する」というアプローチです。
間違った対応3
「1ヶ月で必ず回復する」という非現実的な期待
掲載順位の回復には「一定の期間」が必要です。「今月下がったから、来月には絶対に戻す」という考え方は現実的ではありません。
OTAのアルゴリズムは「過去3ヶ月のデータ」を参考にするため「1ヶ月の改善」では「微々たる改善」に留まります。
現実的な期待値:「3~4ヶ月かけて、段階的に回復させる」
掲載順位低下を予防するための「継続的なOTA運用」
掲載順位が下がってから対応するのではなく「下がらないようにする予防」が最も重要です。
月に1回は実施すべきOTA運用業務
クチコミ対応:全てのクチコミに対して「1週間以内の返信」を実施
問い合わせメッセージ対応:「24時間以内の返信」を実施
写真・説明文の確認:「月1回は最新の状態か確認」
競合施設との価格監視:「市場の価格変動」を把握し「不利な価格設定」になっていないか確認
データモニタリング:「予約数」「掲載順位」「クチコミ評価」の推移を確認
これらの「継続的な運用」を「月額10万円以下のOTA運用代行」で実施することで「掲載順位の安定」と「予約数の最適化」が実現できるのです。
最後に
楽天トラベルやじゃらんの掲載順位は「決まったら終わり」ではなく「常に変動するもの」です。
その変動を理解し「適切に対応する」ことで「順位の低下を防ぎ、むしろ順位を向上させる」ことが可能なのです。
重要なのは「原因を推測しない」ことと「複数の改善施策を同時に実施する」ことです。
あなたの施設の掲載順位が「今後も安定して上位に表示される」ためには「継続的で適切なOTA運用」が不可欠です。
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